Marioはオーストリア出身で父親からスキーを教わり、そこからスノーボードを始めている。
今回SBNとしてはスノーボードライフスタイルから自分がどのように今のライフスタイルを構築したか、そして彼の撮影技術の高さに感銘し、実際SBNとしてのスノーボードの撮影方法にも影響し、それ以来彼の撮影に関しての拘りを前から聞きたいと思っていた。
スノーボードから繋がる次のライフスタイルがサーフMovie制作だというMario Hainzl.
彼らが来年にリリースする”The Old, the Young & the Sea”は少し異なった目線から辿るヨーロッパのドキュメンタリーMovie。
プロサーファーのみをフィーチャーするのではなく、フィルムクルーは詳細を鮮明に描写する為にたくさんの地元の人々や普通の人達、環境活動家や科学者にもフォーカスを当てている。
現在彼らは2013年の6月のMovieリリースの為に昼夜を問わず動き回っている。
Mario Hainzlはスノーボードとサーフィンについて、そしてこのプロジェクトの背後にある技術的な詳細や思考について、そして彼らが将来日本でどのようなプランを行なうのかをこのインタビューで語っている。
スノーボードから繋がるその先のライフスタイル。
スノーボードが好きな皆さんにとっても重要なメッセージが込められているかもしれない。
Q.まずSowboardingについてどう思いますか?
ある人達はスノーボードとサーフィンは似ているという人も居るし、一部の人達は似ていないという人もいますが。
僕たちのプロジェクトについて、面白い事にオーストリアから発信しているんだけど、ヨーロッパの中心にある内陸の標高が高い国から発信してるってことなんだ。
みんながオーストリアの事を考えると、彼らはサーフのことをについて全く頭に浮かぶ事がないし、まず思い描くのはMozartやVienna,Opernballとか山脈とかなんだ。
実はこのプロダクトチームの全員はサーフィンを始める前にスノーボードをしていたんだよ。
父親は僕が3才の時にスキーを教えてくれて、それが11才の時にスノーボードに変わったんだ。
スノーボードはたくさんの人達が横乗りのスポーツを始めるきっかけにもなったし、それが今ではそのうちの多くの人達が視野を広げ、サーフィンをやるきっかけになったと思う。
僕はスノーボードとサーフィンには多くの類似点があると信じてるよ。
似た様な身体の動きという明らかなものから、自然の中で行なうというとても大事な関係もある。
とくに天候なんかそうだよね。よい天候を待ちこがれたり、そこにたどり着くまでに遠い所まで行く、行きたいと思わせてくれるという事も同じだよね。
グッドコンディションになるまで待つという事はスノーボードもサーフィンも必然的に受け入れなきゃいけないことだよね。
でもこの2つのスポーツには自分たちをリラックスさせてくれる何かがあると思うんだ。
だから天気がしばらく悪かったとしても気が狂うみたいに嫌な気持ちにはならなくて、最高のコンディションを思い描いて楽しく待つ事ができるんだ。
またそれとは別に、到着してコンディションが素晴らしい時には、気持ちがはち切れんばかりの喜びが待っていたりする。
友達と一緒に雪山をハイクしたり、ビーチへ向かったりする楽しさをシェアできる素晴らしさだってあるよね。
そう思うとスノーボードとサーフィンは信じられない程の価値があるんじゃないかって感じる。
たとえ誰も滑っていないパウダーのファーストトラックとか素晴らしい波のなか、自分一人でテイクオフできたとしてもね。
そう思うと他のスポーツとは全く違うところは、例えばサッカーのように他の誰かと競って勝ち負けを楽しむのではなく誰かと一緒にその場所、時を共有して楽しみ、誰も負けたりなんかしないってことなんじゃないかな。
僕たちはちょうど今オーストリアに戻ってきてサーフィンのシーズンが終わった所で、これからムービーの作業がまた始まるんだけど、ラッキーな事に作業に行き詰まった時にはパウダーを滑る事ができるからね!
Q.あなた達のプロジェクトに感銘を受けたし、写真一つ一つが素晴らしいと思います。
このスタートのきっかけと、撮影する時に気にしている事を教えてもらえますか?
先ず最初に僕たちの背景的には社会学というものがあったんだ。
僕とAndreas Jaritzがこのプロジェクトを進めているんだけど、以前オーストリア、スペイン、チリ、セネガルでメディアコミュニケーションを学んでいた。
長い時間を過ごして、本を読む事だけでは学ぶ事のできない文化の感性を追い求めたくなりそれは通常のMovieの様に壮大だったりするものではなく、普通の人達がどのようにその瞬間を楽しみ、生活を営み続けてきたかという現実の話をサーフィンを人生の一部分としている地元の人達にフォーカスしたもので表現したくなったんだ。
そしてそのようなMovieはヨーロッパに無い事に気がついて、計画を進めて行くうちにヨーロッパのSurfrider Foundationのような大きなパートナーやPatagoniaやReefのようなブランドのサポートも受ける事ができたよ。
そして2012年の春から撮影をする為にフォルクスワーゲンのバン2台で動き始めたんだ。
僕たちのアプローチはプロライダーや活動家、科学者や一般の人達で、彼らと出会う事によりとても素晴らしい経験をすることができたね。
僕たちも写真に関しては結構というかかなり拘りをもっているよ。
ポートレイトを撮る時には彼女、彼らとその周りをとりまく自然を調和させたいってこと。
僕らは地域に密接に関わっている人達の中で代表的な人達を紹介したいとおもってるんだけど、彼らを取り巻くその裏側とかのストーリーが彼らを描いている様にしたいんだ。
これはビデオで撮るときもおなじなんだけどね。
まずは彼らを良く知り、仲良くなり、時を一緒に過ごす事に寄ってリラックスした、自然な写真を撮る事ができるんだ。
もちろん彼らの写真を撮る時はそんな事はいわないけどね。
僕たちにとってリラックスした良い写真を撮る事はとても大事な事。
だからフォトセッションの時は自分たちもリラックスしながらその場の雰囲気を作る事も大事だね。
僕たちのフォトグラファーのStefan Leitnerはまず持ち運びやすい事を第一に考えているよ。
殆どの撮影は被写体が非常にリアルに見える様にNikonD700,AF-S NIKKOR 24~70ミリメートルf/2.8G EDレンズを使っているね。
写真の中の彼らが「まるで触れる事ができる様な」イメージを持つ様にしているんだ。
空の色を豊かに見せる事と同時に被写体にも光を当てたいので、Elinchrom Ranger Power UnitにElinchromが2個ついた光拡散のディフューザーと自然の光を上手く合わせる様にしてる。
僕たちの写真画像は、僕たちのウェブサイト、www.oldyoungsea.comを見てくれればすぐにわかると思うよ!
Q.最後に日本人の人達へメッセージはありますか?
日本に訪れた事の無い僕にとってはとても凄いあこがれの場所でもあって素晴らしい地形や世界で一番のパウダー、そしてたくさんのサーフポイントとして知られているよね。
僕たちオーストリア文化ともちろん違う所がたくさんあると思うけど一緒に何かを楽しむ事によってすぐに仲良くなれると思ってる。
日本とオーストリアのスノーボーダーとサーファーの交流がもっとあれば良いのにな、と。
飛行機に飛び乗ってオーストリアにくれば、フランスやスペイン、ポルトガルもすぐだしヨーロッパのキャンピングバンでの旅でスノーボードやサーフィンを地元の人達と楽しめる様に僕が紹介するから!
あとこのヨーロッパで作っている”The Old, the Young & The Sea” を是非日本でやりたいと思ってる。
北から南へ、田舎から都会へ雪山から海辺へ。そして日本が、福島の大惨事の後に直面している問題やそれらに立ち向かっている夕刊な日本人の人達。語るべきものがたくさんあると思うんだ。
スノーボードやサーフィン、ライフスタイルの文化と日本の美しさを一つのMovieにしたいね。
日本へ訪れるのが待ち遠しいよ、本当にね。
もしこのインタビューを読んでくれて興味を持ってくれる人が居たら是非連絡を待ってます。
日本での美しいリアルライフスタイルのドキュメンタリーを作り、今後ヨーロッパと日本のやり取りができればとても嬉しいと思うよ。
Mail contact:we@oldyoungsea.com
facebook:www.facebook.com/TheOldTheYoungTheSea
Website:www.oldyoungsea.com
Tumblr:www.oldyoungsea.tumblr.com
[vimeo 49166288 w=620 h=420]
Interviewed , text & edit by Kazu Tomita