どれだけの経験を積めば、アラスカという夢に描いた領域に足を踏み入れていいものなのか。そう思いながら、その夢を追い続けている人は少なくないのではないか。僕もそうだった。13年間、カナダのバックカントリーで滑り続け、昨シーズン、やっとアラスカの氷河に足を踏み入れた。自分の技術や知識が、その環境に挑戦するレベルに達していたのかは正直今でも解らない。でも、一つ言える事がある。それは、この13年間で学べなかった事が、この10日間にはあったという事だ。この旅で、僕は一歩踏み出す事の大切さを確認した。そして、更なる一歩が自信になり、可能性を広げる事を感じた。この貴重な経験と素晴らしい達成感を得られた事は、活動を支え合う仲間と、応援してくれる家族や友達。そして信頼出来るプロダクトのおかげだと思っている。
Yuta Watanabe