GIRL’S SIDE/KARIN ONOZAKI(小野崎 海琳)

Photo: Dar
Photo: Dar

東京都北区で生まれ育ち、日本が世界へ誇るムービークルー・DirtyPimpの一員として、ガールズライダーでありながら驚愕のフッテージを残し、注目を浴びている小野崎海琳(以下:海琳)。普段は女子高生としてスクールライフを送るが、一ひと度たびスノーボードを履けば、長い手足を使ってメンズさながらのライディングで魅せる女子高生ガールズライダーをクローズアップ!

ストリートにこだわって作品を残していきたい

小川凌稀や高尾翔馬などが出演する、今最も勢いがあり、世界からも注目されているスタイル集団DirtyPimp(以下:DP)。そんなクルーたちの作品の中で、存在感を放つひとりの若いガールズライダーが海琳だ。
「DPのプロデューサーで、フィルマーでもある平上裕 太郎君に声をかけてもらって、ムービーに出演したのをキッカケにたくさんの人と出会い、滑りを見てもらう機会が増えて、ライダーとして本格的に活動できるようになりました」

 東京育ちの海琳がスノーボードを始めたのは6歳の頃だが、はじめのうちはキライだったそう。
「親がレジャーで年に一度だけ行くスノーボードについて行ってたんですが、小さい頃はキライでほとんど雪遊びをしていたのを覚えています。上手くなりたいな~、と思いはじめたのは中学1年生くらいですね。ずっと入れなかったレイルに入れるようになって、それがすっごく楽しくてもっといろんなトリックをやってみたい!と思ったんです」

 それ以来、スノーヴァ新横浜をベースに特にジブをメインに練習を続けてきた海琳。洗練されたスキルと研究されたスタイルで、ストリートにおいて印象に残る作品を残している。
「海外のDVDを見て “ストリート” を知り、スノーボードのなかで自分にイチバン合っていて、カッコいいと思ったんです!撮影ではパークで撮るよりも、何倍も疲労感があるけど、何倍も達成感がある。ストリートを始めてからよりスノーボードをやっている実感があるんです。だから、スノーボードを本気で続けていく限りはストリートにこだわって作品を残していきたいんですよね」

 滑りからは想像できないが、本人曰くものすごいチキンとのこと。そんな精神面に打ち勝ちながら、今ストリートの魅力にどっぷり浸かっている。
「アイテムと階段を雪から掘り出して、アプローチやランディングを作って、その疲労感を抱えたまま滑る。それでもメイクできないときもあったり……、私は本当にチキンで、どうしてストリートなんてやっているんだろうって思うこともあるけど、メイクしたときや映像を見たときに楽しくて、達成感があって……。撮ってくれて編集してくれて、一緒に滑ってくれる仲間がいる。そんな最高のストリートスノーボードができて幸せなんです」

 そんな幸せを感じながらも、撮影では苦労が絶えない。
「2016年、最後に行ったストリートのポイントで、メイクできなくて何本もやったんです。その前日もメイクできずに終わっていたので、“絶対に残さなきゃ!” という焦りや疲労があって、最終的にはインで足が上がらないほど疲れてしまって諦めました。だから、年越しもイマイチ気持ちがすっきりしなくて……。新年を迎えて、34(Miyon)ちゃんも応援してくれるなかで、リベンジでトライしてメイクできたんです。そこでやっと年を越せたような気がしました」

 学生のため、冬休みなどを利用して撮影へ繰り出す海琳。限られた時間のなかで集中して作品を残しているのだが、普段のスクールライフはというと……!?
「普通にJKしています(笑)。毎日学校へ行って、放課後はプリクラを撮ってご飯を食べたり、買い物をしたり。洋服が好きなので、古着屋やリサイクルショップにもよく行くんですよ」

 今春、高校を卒業する彼女に今後の進路を訊ねると。
「オフシーズンは働いて、シーズン中はがっつりスノーボードをしようと思っています!今までは学校があって海外へあまり行けなかったので、海外で日本にはないスポットを探して作品を残したいです。アメリカのマウントフッドも映像を見ていて、練習になりそうだし、気持ちよさそうなので行ってみたいですね。あとは、一度行ったことのあるカリフォルニアもまた行きたいな」

 高校卒業後はさらに滑りこむということで、ますます今後の活動から目が離せない海琳。最後に、どんなライダーになりたい!?と問いかけると。
「撮影をするようになって、DVDを見ていただけのときにはわからなかった大変さも経験しました。私は経験もスキルもまだまだだけど、自分だからできる滑りをして、いいカットを残して作品を作るために頑張っていきたいです。自分のスタイルを貫いたシブい魅せる滑りをして、海外でも活躍できるライダーになりたいです」

 今まさに、技術と経験を積んでいる真っ最中の海琳。ストリートを追求した先に彼女が見据えているものは世界標準だ。そんな彼女が、今後どんな作品を残し、どんな女性に成長していくのか、ワクワクせずにはいられない。

北海道のストリートで見つけたダウンレイルで、スタイリッシュなノーズマニュアルを仕掛けた一枚 Photo:Dar
北海道のストリートで見つけたダウンレイルで、スタイリッシュなノーズマニュアルを仕掛けた一枚 Photo:Dar

★Profile
小野崎 海琳
1998年5月7日生まれ。東京都北区生まれの18歳。神奈川県にある室内ゲレンデ・スノーヴァ新横浜でジブ、ジャンプのスキルを磨き、現在は大人気ムービークルーDirtyPimpの一員として活躍。映像で繰り出すスタイリッシュなライディングスタイルで、度々メディアに取り上げられる注目の女子高生。スポンサーはCAPITA, UNION, DEELUXE, L1, ELECTRIC, HOWL, COAL, スノーヴァ新横浜