expedition TATEYAMA Vol.1 reported by Daisuke Mizuma

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立山でスノーボードを楽しむために

昨年の6月に続き、再び立山での活動を取り上げてもらえることとなった。
なかなかスポットが当たらないこの北陸の地に、目を向けてもらえるのはとても嬉しい。

今回書く記事は、先日まで滞在していた全19日間に及ぶ山行をテント生活や撮影の中身などを交えながら、数回に分けてご紹介したいと思う。

かなり長い日程だったのと、非常に中身も濃かったのでどこからどこまでを切り取って書いていいのかも分からないが・・とにかく今回は、準備や装備、計画から入山までを当時現地で書いていた行動手帳などをもとに、思い出しながら書いてみることする。

まず今回の撮影の計画と内容は以下だ。

滞在期間は20日間。劔岳付近と雷鳥沢付近で大まかにポイントを分け、前半後半で2クールの日程を組んで撮影する計画。
なぜ20日間もの日数が必要なのか?というと、天候悪化による停滞が必ず起こること。それと、一日にそう何本も滑走できない。という大きく分けて二つの理由からきている。

どっかり腰を据えて時を待つ。そうすれば好天が訪れる確率も上がり、朝陽や夕陽など陰影が出やすいタイミングに巡り会うチャンスも掴みやすい。それに一日でも滞在が多ければ、単純に時間が増える。そう思うからだ。

雄山神社
山神様が祀られる、立山町芦峅寺にある雄山神社にて。山中での安全を祈願。験担ぎも含め、前後合わせて約2ヶ月の酒断もし、山行に臨んだ。

 

次に内容。

今回はexpedition TATEYAMAなんてカッコつけたテーマを掲げてみた。辞書なんかで調べてみると、expeditionの意味は次のようにある。遠征・(探検・学術研究など一定の目的を持つ)旅行・探検旅行とある。まさに僕らの思い描くテーマにピッタリの言葉だったし、単純に響きがかっこいい(笑)
実際立山というフィールドはとんでもなく広く、歩けば歩いただけポイントや地形があり、素晴らしい斜面に巡り会う可能性は無限に広がっている。

だから今回はどれだけ己の肉体と精神を駆使し、歩いて、歩いて、歩き回ってどれだけのポイントに行くことができるか、そこにどんな斜面があるのか、それを探しに行くことをテーマとした。

そして次に、遠征の成否を左右する重要なファクター。パーティーを組むメンバーだ。
トラブルが起きても簡単に助けが来ない場所。そんなところで何十日も生活するとなると、安易な人間関係では自分の命は預けられない。もちろん相手もそう思うだろう。となればそれ相応の信頼できる仲間が必要だ。

そんな重要なメンバーを、順に紹介しよう

西川雄太(Rampjack,capita,union,deelux,spy,686) サブリーダー(山岳地帯がとにかく様になる風貌と抜群のスキル。ポジティブシンキングで皆を支える。前世はきっとシェルパ族)

森川将人(Rampjack,) カメラマン(coolでお洒落な敏腕プロデューサー。期間中にポールを一本無くしても、修行僧張りの忍耐力と持ち前のcoolさで乗り切ったMr. nice cool )

広瀬 翼(Rampjack) 盛り上げ役(豊かな想像力と、縛られることのない発想力。深く濃い味付けの顔は日焼けとともに凄みを増す。塗込まれた日焼け止めの白さは右に出る者はいない)

橋本知昭(山男) 取りまとめ役(無口、メンドクサガリ、ディスらせたら右に出る物はいない。そんなオオカミの皮を被った羊は、実は気は優しくて力持ちな超いい人。)

そして自分を含めた全5名だ。

今回入山を共にするメンバーは全て生粋の地元富山のライダー達で、スノー&OFFシーズンを通して交流があり、昨年も既に14日間の立山山行を共にしている。

そのため高いモチベーションとポジティブシンキングな意識の疎通においてはバッチリの関係が出来上がっている。
それと、本来ならもう一人参加が決まっていた森川ブラザーズの兄、森川峰人も併せて紹介しておきたい。
今回は直前に患ったヘルニアによって同行を断念したが、昨年の長期入山も同じ時間を共にしており、僕らのパーティーの重要な一人である。非常に残念だったが、早い復帰を望んでいる。

さあ計画も立ち、内容も決まった。そしてメンツも揃った。となればいよいよ荷物をまとめ、準備に取りかかなければならない。荷物に関していえば、なんせ20日分もある。その重量はかなりヘビーだってことは簡単に想像できる。
せっかくなのでここにどんな物を持って行ったのかを書いてみる。全てを書き出すと、とんでもなく細かくなるのでなんとなくまとめてみると。

食料

アルファ米200g×46袋(予備分含む)
行動食 フルーツグラノーラ800g×3袋(予備分含む)
即席みそ汁 16g×46袋(朝夕、予備含む)
その他、即席パスタ、パスタソース、即席ラーメン、ドライフルーツ、あめ、チョコレート、甘納豆、インスタントコーヒー、アミノ酸ドリンクなど・・・食料だけでもこれだけある!

これらを合わせるとざっと14~15kgくらいになっていると思う。
この他にテント一式、マット、寝袋、ツェルト、ボード一式、ブーツ、ウエア、ダウンJKT&PNT&BOOT、ゴーグルやグローブなどの小物や、スノーシュー、ポール、アイゼン、ピッケル、カラビナ、スリング、ロープ、ビーコン、GPSなどの山での装備、バーナー、コッフェル等、ヘッドライト、カメラや携帯の充電機器、乾電池、着替え、洗面用品、救急用品、停滞時に読む本・・・etc

さらに現地に着いたら水も・・・だ。

あまり考えたくない現実だけど、これらすべてをパッキングすると40kgはゆうに超えていると思う。女性一人分くらいある(笑)

写真1

3写真
予備を含めた約23日分の食料と全ての装備や道具。これら全てが合わさって約40kgの荷物となる。

 

2写真
パッキング後のザック。後にご覧頂くがこの二つのザック(僕らはダブルザックと呼んでいる)を合体させ、スノーボードを装着し歩いて移動する。

荷物も何とかしたし、あとは担ぐだけの所まで来た。

残る大事な作業は、富山県の条例に従って登山計画書を届けること。
僕らの行動計画には劔岳滑走も含まれているので、当日の20日前までには申請がされていなければならない。

※僕らは4月16日から入山を予定していたので遡って20日前の3月27日には申請済

さらに、立山に入山する際、今シーズンよりビーコンの装備が義務づけられたことも併せてお知らせしておこうと思う。

そうして、すべてが整った2014年4月16日。
春の陽気と共に立山黒部アルペンルートが開通した。

いよいよ、期待と不安の20日間が始まる

・・・続く

Reported by Daisuke Mizuma

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水間大輔プロフィール

daisuke_m

1978/11/13
富山県出身

2007年HP種目でプロ資格取得。ハーフパイプ、ストレートジャンプの大会を転戦。
その後、バックカントリーの世界に魅せられフリーライドをメインに活動。昨年は念願の劔岳滑走に成功。
RAMPJACK掛尾店の店頭に立ちSNOWBOARDの楽しさを伝える傍ら、地元立山をメインに裏劔など未だ世に出ぬポイントを開拓中である。

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UNION BINDING, TOKO WAX ,HAPPY TUNEUP

インフォメーション

一人でも多くの方に立山という場所での活動を見てもらいたい、という気持ちから、文章のタイトルにもなっている「expedition TATEYAMA」という名前で、今回の19日間と昨年までの活動内容をまとめた写真展、動画試写会、LIVEなどを合わせたイベントを行います。

 「expedition TATEYAMA」

・開催日
2014年6月7日(土曜日)

・場所
「Café Diner ACE/カフェダイナー エース」

富山県富山市中央通り1-4-110
Tel 076-492-6866

・  料金
一般\3,000 高校生以下\1,000小学生以下 無料

(なお、高校生以下は保護者の方との同伴のみ受け付けております)
+ワンドリンク¥500 別途必要です
※チケット等はございません。当日直接会場にお越し下さい。

・スケジュール
Open 18:00
Start 19:00
Live 1 19:00~20:00
スライドショー 20:10~21:10
Live 2 21:20~22:20
Movie試写会 22:30~23:00
DJ 23:00~26:00

歩くことのみでしか辿り着けない場所で出逢う一期一会の景色、そして美しい自然風景とSNOWBOARDINGの融合。様々な角度から立山を表現してみました。ぜひ覧下さい。

1EXP立山(2)

2EXP立山

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Credit_Kazu(7)