國毋和宏、フォレスト・ベイリー、ジェイク・ブラウベルトら世界のトップライダーをチームライダーに擁し、彼らのフィードバックをしっかり取り入れつつ、シューズメーカーadidasとしてのノウハウを基盤にしたブーツ造りを続けているadidas Snowboardiing。Snowboardingラインが生まれて4年、進化していくプロダクトにはadidasとしての拘りが垣間見える。その拘りについてアディダス・ジャパン富田さんにお話を伺った。今期注目の3アイテムを見ながらプロダクトに宿る “adidasらしさ” を探っていこう。
あらゆる環境下でハイパフォーマンスを実現する最強の1足
adidas Snowboarding BOOTSラインの中でもハイパフォーマンスモデルであるTACTICAL ADVで最も注目したいのが、機能が集約されたアウトソール。adidas独自のテクノロジーであるThe BOOSTフォーム、The BOOSTフォームをサポートするTORSION SYSTEM、雪をしっかりグリップするスノートラクションの3つのテクノロジーが搭載されている。
The BOOSTフォームは非常に強い耐衝撃性と反発性を兼ね備え、ハードなライディングでもストレスなく快適に滑ることができる。また、The BOOSTフォームは気温の変化でも変形しないので寒さにも強く過酷な環境下でもしっかりと衝撃を吸収する。
このThe BOOSTフォームを補うシステムとして採用しているのがTORSION SYSTEM。このシステムは、足のねじれや危険な動きを制御しThe BOOSTフォームを支えてくれるテクノロジーなのだ。
『元々靴ブランドであるadidasが現状持っている今までのシューズ作りのノウハウを、adidasらしくインプットできるかということを常に考えています。シューズメーカーのadidasだからこそ可能だったこのソールは、競技用のランニングシューズからヒントを得て開発しています』
では、The BOOSTフォーム+トーションシステム搭載モデルとそれ以外のモデルではどんな違いがあるのだろう。
『個人的な感覚ですが、The BOOSTフォームの柔らかさと反発性は履いたらすぐにわかるほどの違いがあります。さらに反応性と安定性を高めるトーションシステムを追加することにより、トータル的に耐衝撃性、反発性、反応性、安定性という重要な機能をサポートしています。これにより、ビッグキッカー・ハードバーンでのカービング・ハーフパイプなど、フィールドにかかわらず最高のパフォーマンスを発揮できます』
さらに、今シーズンからインナーブーツをフルリニューアル。新たに搭載したULTRALONは体温により、インナーブーツが自然に自分の足型に成型。内部の設計も今期より幅広になり、日本人の足にフィットしやすい形状に。足首をしっかりとサポートするパワーレーシング は締まりも良く、全国のプロショップからも実際にフィット感が増したという声が上がっている。コンディションを選ばず最高の コントロール性をもたらしてくれるこのハイパフォーマンスブーツは、あなたの滑りを引き上げてくれるだろう。
カッコよさとパフォーマンスを両立する
adidasのオールテレインブーツ
『THE SAMBA ADVはadidas Snowboardingの基本点になるブーツです。ライディングスタイルによっても個人的な感覚や履き心地の好みがあると思いますが、誰が履いても満足いく滑りができると思います。ラインナップの中にはよりハイスペックなモデルやリーズナブルなモデルもありますが、全ての基本となるadidasの普遍的なカッコよさとパフォーマンスを両立したadidas Snowboardingのアイコンとなるのがこのモデルです』
クラシックなシューレースにadidasのトレードマークの3本ラインとファッション性もぶれないこのTHE SAMBA ADV。ラインナップの中でもっともadidasらしさを持ち、評価が高い定番アイテムだ。adidas Snowboardingブーツのベーシックラインという立ち位置は保ちつつ、そのテクノロジーは毎年進化を遂げている。今期よりアウター&インナーを一新、デザインはTHE SAMBA ADVらしさを残しながらも、よりサイズ感を小さくし軽量化された。インナーには、TACTICAL ADVと同じくTHE SAMBA ADVにも今期よりULTRARONを採用。履いているうちに自然に足になじみ、自分だけの快適な履き心地となる。雪や氷の上でもしっかりとグリップしてくれるContinentalラバーアウトソールや、高い耐久性を持ちより良いフィット感と柔軟なフレックスを維持してくれる3Dモールドのシュータンなどデザイン性だけでなく履き心地も追求している。
自分のスタイルを邪魔しない素材とカッティング、
カズのこだわりをすべて詰め込み完成した究極のウエア
▶▶MAJOR STRETCHIN IT JACKET/PANT
國母和宏(以下、カズ)が自分の最高のパフォーマンスのために開発したMAJOR STRETCHIN IT JACKET/ PANT。このウエアにはテクノロジーはもちろん、デザインにもカズのアイディアが盛り込まれている。なんといっても特筆すべきはその動きやすさ。4WAYストレッチシステムにより、あらゆる方向への伸縮性を備え、トリックなどの激しい動きの際も全く不自由さを感じない。シルエットはあえて絞らずに昨今のウエアにありがちな締め付けを排除。さらに脇下のベンチレーションをなくしウエアの腹横にのみ設置。チャック開閉時に布をかんでしまうジャミングを防ぐためベンチレーション中央部にはサポーターを設置するなど細かい工夫も盛り込まれている。
『カズは、なによりも自分のライディングの妨げにならないという部分にこだわりがあるので、このウエアもそこを第一に考えました。ジャストサイズを好む今の日本の流れではないかもしれないですけど、これがカズの答えなんです。もちろん彼のメインフィールドであるバックカントリーのハードなコンディションにも耐えうるように耐水圧と透湿性も20kmm/20kgmを誇ります。動きを妨げない素材、カッティングと細かいところまでこだわりぬいて究極の1着が出来上がりました』
全ては自分のライディングを追求するため。ファッションとしてではないスタイルを形にするのがadidas Snowboardingの姿勢だ。