白馬ライフ2
10年来の友達マーカスケラーとニックウォルクが雑誌Pleasureの人達を連れて白馬にやってきた。
火曜日から私も皆と合流してHachiとも合流する予定だった。
金曜日に三宅恭太君が亡くなって、すぐに白馬に行くことに。
マーカスやニックも私が落ち込んでいるのを見て、
励ましてくれた。人といるのはありがたい。少し気がまぎれたから。
ずっと、お通夜やお葬式、お骨を拾わせてもらい、現場のあったダムに花を手向けに行っていたから
彼らとも一緒になかなか滑れなかった。
初めて彼らと滑った時に白馬47に行った。
GNUライダーの佐藤あやちゃんともばったり会えた。
世界レベルのマーカスやニックが私に何度もグランドトリックを教えてくれた。
私ってラッキーだなぁ。こんなすごい人達に教えてもらえるなんて、ラッキーだ。
悲しいけど、私はラッキーの中に生きているはず、頑張ろう。
皆が白馬から東京に戻るのに合わせて東京へ。。。
渋谷の居酒屋で。
私が黙り込むとこの二人の笑顔。。。笑
思いやりの気持ちは世界共通ね。
途中から仲良しプロスノーボーダーの下村優子ちゃんも参戦してくれました。
私が黙り込むと背中をさすってくれる優子ちゃんがいてくれてよかった。。。
そして次の日は、うさぎのるんたくんに会いにペットホテルに面会に行き、妹が出産したので甥っ子を見に病院へ。。。
そして本当なら東京でもう一泊するはずだったんだけど。。。
長野の友達から連絡が来て、「明日志賀高原を往復3時間登って撮影するけどどう?」って。
普段の私なら疲れてるときはいかないんだけど、
今の私は、この世でスノーボードができる情熱や幸せを伝えてくれている友達が見守ってくれているから、
彼の分もスノーボードをするために滑りに行くことにした。
夜中2時に長野に着き
朝5時半集合で。
歩く、歩く、歩く、
登る、登る、登る、
この斜面を見た瞬間、あそこ、いける!って思った。
このラインを滑った。
ヒールサードターン、めっちゃパウダーあげたよー!!
とりあえず、ガスバーナーでお湯を沸かして山頂でカップラーメン。
温かいものを雪降る山頂で食べれる幸せを噛みしめながら。。。
さて、一休憩したら別のラインをチェック。
他に行けるポイントはあるか。。。
カッコいいとこに行きたい。
カッコいいポイントは見つかったけど、結構クイックなターンをしないとターンの後は木が倒れているから
そこにぶつかる前にターン。
うまくできるはず、今までの私とは一味違うんだー!!
と滑り降りたラインの写真。
カメラマンの植田さんに撮ってもらったイメージカット
パウダー上がっているカットは雑誌で使ってもらおう!
滑り終わってすぐに志賀高原から白馬へ。
絶対に逃せないイベントF-STOP.
このイベントは木曜日から土曜日まで行われた映像のイベントで4人の映像カメラマンが競い合う大会。
ライダーは3名。
Hachiでは、三宅恭太、北江正樹、山崎恵太が出演する予定だった。
でも、恭太君がいなくなった今、この大会を他の2人は諦めようとしていた。
でも、恭太君のお葬式でカメラマンのえんちゃんがライダーとして恭太君の代わりにHachiに入ることになって、
2人がやる気を出した。
その映像を見に。見届けに。
F-stopのイベントではまず恭太君の過去の映像が流れた。
私は号泣した。皆はイェーイ!って叫んでいたけど、そんな言葉なんてまだまだ言えない。
まだ勝手に恭太君を過去にしてほしくない。
号泣しながら見た映像の後に、Hachiの映像だった。
一発目から恵太君のTWEAKだった。ただの技じゃなくて、わかる人にしかわからない映像だった。
映像で恵太君が被っていたのは恭太君がなくなる一日前に恭太君からもらった恭太君の一番のお気に入りのキャップだった。
恭太君が亡くなるまでを見届けた恵太君は人とは違う何かを背負っている。
言葉で語らなくても十分すぎるほど伝わった。
皆のラィディングや笑顔や団結力、滑りや恭太君を想っている気持が伝わってきて、
恭太君の映像を見たときに泣いたのとは違う感情で泣けた。
「恭太君、皆に本当に愛されていたんだね。恭太くん幸せだったんだね。」って思えたら嬉しかったから。
結果は。。。。
Hachi 優勝!!!
この瞬間は本当に嬉しくて感動した。恭太君がこの世を去って気が付いた。
映画の中じゃなくて、本物の人生でこんな感動の瞬間が目の前で起こる。
恭太君は絶対に越えられない。凄い人だった。
恭太君を超える人はこれからも出てこない。
恭太君は全てを超越したんだと思う。33歳の若さで。
一緒に居られたのを誇りに思う。