12回目を向かえる日本最大級のスノーボードイベント、『NISSAN X-TRAIL NIPPON OPEN SNOWBOARDING CHAMPIONSHIPS 2005』が2005年2月23日(水)から27日(日)まで、福島県・アルツ磐梯リゾートにおいて開催された。我々SBNスタッフも大会3日目の夜のレセプションパーティーからジョイント。
今年のニッポンオープンは、全体的にスノーボードのお祭りを楽しみましょう♪という雰囲気を感じた。これも「ISFの国際大会」ではなくなったためか・・・。
ニッポンオープンの期間中でもイベントがてんこ盛りの26日。
ゲレンデ前のバスロータリーからメインの通路を通ってアルツのゲレンデに入っていくと、そこにはイベント用の大型映像車が置かれていた。過去のニッポンオープンの映像などが流れ、横には朝日に照らされてキラキラ輝くNISSAN X-TRAIL!
隣で自分と同じようにX-TRAILを眺めていた人から「かっごいいね〜っ」というため息交じりの歓声が聞こえた。やはりピカピカの新車は白い雪に映える。それにしても東北なまり「かっゴいいね〜」には心が和まされた。
さてX-TRAILの横を過ぎ、巨大モンスタースーパーパイプと目の前にそびえるキッカーに向かって歩いていくと、BURTON、FORUM、JEENYUSの試乗会ブースやグッズ販売テントなどがより一層大会を盛り上げていた。携帯電話のMOTOROLAの巨大テントでは、その場で撮った映像を携帯電話に送れるサービスを行っており、思わず参加・・・。
こんな感じの会場で行われていたのは、今年から新種目として加わった「PARKSTYLE」。巨大なキッカーを最初に1発、次に飛び出しがでかく上を向いたキッカーをもう1発。バックに猪苗代湖がバッチリ入っていたのは偶然なのか、洒落た演出なのか・・・。3発目の2連のキッカーがこれまたBIGサイズ!その2連キッカーをメイクすると、次は3WAYのレールが待ち構えている。レールの奥にはウォールがあって、ウォールに当込んでから帰りにレールをこなせるようになっていた。
このハードワークなアイテムの勝負の行方は、というと・・・外国勢の牙城にただ一人攻め込んだ植村能成、日本のスノーボーダーにもお馴染みのショーン・ホワイト、飛びとレール捌きで魅せたアンディー・フィンチら12名がファイナルに進出。しかしながら、強風のために急遽ファイナルのキャンセルが決定。賞金は12名のファイナリスト全員で山分けという結果になった。
個人的には、前日からJPウォーカー筆頭にロビーで全員集合して雰囲気をかもし出していたFORUM選抜チームに期待していたのだが、残念ながらあまりスタイル見せることなく終了。
その後に行われたファンイベントのレールジャムでは、背の丈ほどもあるキンクレールを参加者全員が攻めこんでいた。
ジャッジがギャラリーから選ばれた観戦者代表ということもあり、素直にわかりやすく魅せたライダーが比較的 高ポイントをマークしていたようだった。そんな訳で、最後の2段レインボーレールとウェイブレールをがっちりメイクするのが必須条件。優勝した谷口尊人は2段のレインボーレールをうまくつかったパフォーマンスでギャラリーを沸かせていた。最初にレールオンしてから2段目に変わるところで、板のデッキがギャラリーに見えるように思いっきり釘刺しポーク。次のライディングではこれをツィークでアピールしていた。
本間アニ、笠原啓二郎はウェイブレールにバッチリ擦って、アテこんでいた。ライダーたちの熱い滑りがライトアップされて、観客を大興奮の渦に巻き込んだまま、あっという間に30分のセッションが終了した。谷口尊人のウィニングランと共に、粉雪が降るアルツの夜空に花火が一斉に大輪の花を咲かせ、思わずみんながハッピースマイル♪
こんなに楽しいイベントに参加したら、スノーボードが大好きになるのも当たり前だ!
翌日27日には、ニッポンオープンのメインイベント スーパーパイプ男女の決勝が行われた。ニッポンオープンは完全にオープン参加のコンテストであるため、男子にも女子にも初日の予選から勝ち上がってきた無名のアマチュアライダーがいた。これこそ今後もニッポンオープンとしてやってほしい企画で、SBNでもせひ応援していきたい。
前日の鬱憤を晴らすような、考え抜かれたルーティーンでショーン・ホワイトがバッチリ他を抑えて優勝!女子ではトーラ・ブライトが完全なマックを決めて優勝、SBNのサポートライダーでもある橋本通代が日本人最高位の5位、ズマンが6位で入賞した。
≪NIPPON OPEN 2005 リザルト≫
Men’s Park Style Finals
1. FINCH Andy USA
1. CHRISTIANSEN Kim NOR
1. KELLER Markus SUI
1. SOMMAN Chris SWE
1. MATTILA Risto FIN
1. UEMURA Yoshinari JPN
1. WHITE Shaun USA
1. AUNTTI Antti FIN
1. SIMMEN Gian SUI
1. AGUIRRE Mason USA
1. BLAUVELT Jake USA
1. LUEPS Vinzent SUI
Women’s Park Style Finals
1. ZUREK Natasza CAN
2. TETER Hannah USA
3. AMAIKE Izumi JPN
4. TOMINAGA Etsuko JPN
5. OOKOUCHI Rina JPN
Men’s Super Pipe Finals
1. WHITE Shaun USA
2. AUTTI Antti FIN
3. MATTILA Risto FIN
4. AGUIRRE Mason USA
5. FINCH Andy USA
6. ISHIHARA Takahiro JPN
Women’s Super Pipe Finals
1. BRIGHT Torah AUS
2. CLARK Kelly USA
3. TETER Hannah USA
4. OKURA Keiko JPN
5. HASHIMOTO Michiyo JPN
6. ASAZUMA Jyunko JPN
ニッポンオープン当日の2月26日、アルツ磐梯スキー場からSBNユーザーへ特別観戦バス(東京-アルツ間)がプレゼントされていた。そのバスに乗り込んだ、超ラッキーなSBNユーザーへも突撃インタビューを敢行。 もちろん全員一致で「サイコーのひと言!!!」だった様子。それもそのはず、通常の東京-アルツ間の直行バスは夕方には滑り終えてアルツを出発しなければならないのだが、この特別バスは夜のイベントまで楽しめるようにと、なんとアルツ出発時間を24時に変更してくれていたのだ!・・・というわけで、一行は26日の全てのイベントとゲレンデを満喫することができ、スペシャル贅沢な1日を過ごしたようだ。
—ニッポンオープンはどうだった?
☆パークスタイルは、世界のライダーのすごいパフォーマンスが生で見られて感動!決勝がキャンセルになったのがすごく残念でした。
☆レイルジャムは、ライダー達がどんどんヒートアップしていくので思わず一緒に興奮・・・。すごくおもしろくて、30分はあっという間だった。もっと見ていたかったよ〜。
☆土曜日に行われたイベント全てが流れるようにスケジュールが組まれ、楽しむことができたのがよかったです。(花火やライブ、パーティもあって大満足♪)
—アルツはどうだった?
☆実際に来てみてとても良いゲレンデだと感じました。今回はじめて来たけど、またぜひ来たくなるゲレンデでした。友達にもぜひ教えたい。
☆雪質最高!さらさらパウダーだった。コースもおもしろい!
☆リゾートならではのきれいで充実した施設がとても良かった。(無料のシャワーや広いロッカールーム、レストハウスが広くて食事がおいしかった)
☆従業員がとても親切で嬉しかったです。(リフト係の人が乗り降りではきちんと安全に気を使ってくれて、さらに「行ってらっしゃい」など元気に声をかけてくれました!)
☆リフト券の日付が動物などの名前になっていておもしろい。
参加ライダーや大会関係者にも大絶賛だったアルツ!そんなアルツのゲレンデをここで軽くレポートして
みよう。
エリアは大きく3ヶ所に分かれていていて、その奥行きは海外のリゾートをも髣髴とさせる。
今回宿泊したロッジ&セミナーアルツ」を出てすぐにある1.6kmの第1高速ペアリフト、これでゲレンデ左端のエリアから一気にメインエリアのリゾートセンターまでいける。朝一番でクルージングするコースNo1は最高!また途中からボーダークロスのようなウエイブが500mくらい続き、ホントにこのコースだけでも充分遊べる。
そんな気持ちいいモーニングランを終了したら、コースNo1からコースNo6に進路を変更して、第2ペアリフトエリアにあるスーパーパークオブアルツに直行。まさにニッポンオープンイベント当日ということで、長さ18mはある圧巻の巨大キッカーが目に入ってくる。うっひょーと、その巨大な雪の塊にビビリながら、それを横目にリゾートセンターへ。
リゾートセンター前の広場にあるビギナーズゲレンデで、スノーエスカレーターを発見。このエリアは、子供や初心者を教えるのにもってこいだ。
今度はアルツの右端の尾根に向かって延びる2.3kmのアルツゴンドラに乗り込む。このエリアはまさにファミリーランド!スキーヤーも多くホッと一息つけるようなメローな雰囲気。のんびりクルージングを楽しむのに最高だ。コースNo27のアトラクションゾーンには、一般のスノーボーダーやスキーヤーが遊べるレベルのアイテムが盛りだくさんで楽しかった。
このアイテムを軽く楽しんでから、第4クワッドリフトに乗って一気に真ん中奥の猫魔ボールエリアへ。
ここにはちょっとした急斜面があり、ツリーランも楽しめる!そして尾根と尾根の間のエリアに「パークオブアルツ」があり、レールやキッカーが並んでいた。パーク初級者はまずはここでみっちり練習することが可能。このエリアのボトムにレストランがあるのもGOOD!
さてさてまだまだ奥が深いアルツ、第7クワッドリフトに乗り込んで更なるピークを目指す。狙うは第10ペアリフト。ここに生えている広葉樹がなんともいえなくきれいで、まるでコロラドのリゾートのような景色が広がる。うーんなんて広いんだ〜、と改めて実感する。
続いて、最高のツリーランを楽しめるエリア、コースNo23を滑る。コースマップだと短く見えちゃうけれど、実は1kmもあるロングコース!斜度も25%くらいあってかなり楽しめる。
アルツのバラエティに富んだコースを散々楽しんでまわった後は、リゾートセンターに戻るべく第6ペアリフトでナイターコースでもあるコースNo8を滑る。ここも2.5kmくらいはある滑り応え十分なコース。ナイターでこんなにロングコースを滑れるなんてびっくりだ。
実はこれまでなんとなくアルツに「ナンパ」なイメージを持っていたのだが、実際にアルツに行ってみてこのイメージが一掃された。
スケールの広さと雪質の良さ。ゲレンデレストランやホテルの料理も上手いし、スタッフも人情味があっていい。もちろん雪山としてのポテンシャルは非常に高く、非常に優れた品質管理が行われていると感じた。
アルツは、自分の大切な人たちとともに訪れたときに、それが例えレベルや年齢がばらばらだとしても、それぞれがそれぞれのスタイルで最高に楽しめるであろうマイフェイバリットリゾートとなった。
★アルツ磐梯スキー場の詳しい情報&SBN読者レポーターによるレポートがゲレユキでご覧いただけます。
Last Update:2005/03/31
コンテンツ提供:アルツ磐梯スキー場
text:Takuya Tsukada
photos:ALI@3rdeyesdesign.com
interviewer & interview photo:うえさま
≪関連サイト≫
■アルツ磐梯スキー場オフィシャルサイト