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2012/10/23

作品集「BYSDNTCRY.」の装丁、スノースタイルのデザインを任せていたのは森田君だった。僕は、一応プロのフォトグラファーだし、デザイナーだし、ライダーでもあるから。今まで、自分の記事を外部のデザイナーに任せる事はしなかった。でも、この業界で唯一、僕の記事を信頼して手放しでお願い出来るデザイナーが森田君だった。

ロンドンで作品集を発表しなきゃだったのに、製本が間に合わず、フライトの直前まで印刷工場に2人で立ち会い最期の最期まで紙の質感や色の出方までこだわってくれた。僕は明け方に出た最終の色校を持ち、森田君とガッチリ握手をし「BYSDNTCRY.」をロンドンのど真ん中で発表し、
今の僕がある。イランへの挑戦時も、「イランの記事。あっくんが生きて帰って来なかったら、俺、デザインできないだろ?」「絶対に生きて帰って来いよ!」って。ロンドンにいる時も「次のBYSDNTCRY.も期待してるよ!」って。沢山のメールをくれた。自分が人生を懸けてトライ、スタートした表現。「BYSDNTCRY.」のメインデザイナーである森田君が、先ほど亡くなった。皮肉なほど、まさに同着で、その「BYSDNTCRY.」のモデルから、僕を金銭で訴えるという内容の公的書類が郵便で届いた。僕が、この記事を書いた事で、僕の裁判がどうなるかなんて。どうでもいい。悲しいけれど「人として。」これが、個々に与えられたタイミング。そこに加担している、最低な人間達。君、そして君、お前も。それが君達の人間性だ。僕は、森田君のBYSDNTCRY.への想いや、クリエイションを、同じく僕が死ぬまで受け継ぎたいと決めた。僕の全てを賭け、彼が全開で形にしてくれた作品集。「BYSDNTCRY.」を愛してくれてい全世界の人達へ。デザイナーである2人。
森田君と僕が情熱を懸けてくれたクリエイションを。
これからも、忘れずに大切にしてほしい。心から。森田君へ。次の「BYSDNTCRY.」の作品集は凄いよ!イランの記事も最後まで僕が全て工場への入稿まで全開でキメるよ!何の心配もいらないからさ!任せておいて!天国で毎月楽しみにしててよね!