好きなことを仕事にする事は難しい事というのは
実は思い込だけなのではないか?
解決のヒントは一番近いところにあるのかもしれない。
東京の暑さを避けるかのように、実家に帰省し軽井沢で仕事をしていた。
と書くと格好がいいかもしれないが、パソコンさえあれば仕事が
できるという環境は、ともするといつでも仕事に追っかけ回されている感じがしてならない。
好きなことを仕事にしていてスゴイとか、いいですね〜とよく言われるが
見えない所での苦労が実はたえなかったりする。
そもそも、いつでも好きなことだけしていればいいということは
よっぽどの資産家でもなければできない。
好きなことを仕事にしていく「ための仕事」をしなくては、一般的には成立しにくい。
なのでなるべく、「好きなこと」に近い事を選んできてやっているが、
やはりどうしても「ための仕事」が数ヶ月以上続くと、どうしても辛くなってくる。
特に好きなことに仕事にするには、初期の段階とくに最初がとても大変。
そもそも、その仕事が恋と同じような意味を持つから盲目になってしまう点が危ない!
そして、好きなことが2つ3つ同時に重なると状況はさらに悪化する。
例えると、自転車の最初の1回転だったり、スケートの最初にプッシュはとても大変。
方向を見定め、そうれ〜!と思いっきり力を込めないと始まらないが初期の段階、
ここで少しでも方向を間違えると、違う方向に走り出してしまうからだ。
なので、好きなこと、やりたい事が複数個で来てしまうと、
それらを早くやりたいが為に、やらなければいけない事が一気に
同時大量発生することになる。
そうなると、
優先順位はあっているのか?
時間の使い方は正しいのか?
そもそも自分は正しい方向に向かっているのか?
こなすのがやっとになってきて、
悩んでいて解決策が見当たらない・・・
もがけばもがくほど泥沼に入っていく感じ・・・
付け焼き刃で色々やっても実はどうにもならない・・・
というモヤモヤ、焦りから、イライラが募りストレスになってくる。
せっかくお盆でかえってきたのに笑顔が消えてしまったりしそうになる。
支えは、やっぱり自然と子供の笑顔と地元の人々、友達とのセッション。
これで、再度エネルギーをもらい自分が自分らしくしていてOKなんだよ、
という心の声がしっかり聞き取れるようになる。
そんな帰省中の8月14日の晩、実家での楽しい親爺とさしの晩酌タイムに口論となった。
あれもやりたい、これもと定まらない私に対して親爺から苦言を言われたからだ。
多分、それは思いっきり図星だったのだろう。
今、私のやっている事を自分がこう感じていたのかもしれない
I am Not OK, You are OK.
日が変わり15日、とても重要な意味のある今日(この事はまたの機会に)
今日はボーイスカウトのお手伝いでキャンプ場へ荷物をとりにいく事からスタート。
自然の中は自分に合っているらしく気持ちがいい!
その後、昼からパソコン仕事開始、好きなことを仕事にする「ための仕事」
をこなしていった。
日が暮れだし、またモヤモヤが頭をよぎる。
そして、ふと昨日口論になった親爺に相談をした。
親戚の新盆に呼ばれワインをタップリ頂戴したらしく親爺はソファーで休んでいた。
水の入ったコップを差し出し
「オレ、色々やり過ぎ?、それともしぼった方がいいかな?」
と質問してみた。
親爺から戻ってきた回答は、質問とは全く異なった事、
思わず吹き出してしまった。
また、新しい水を汲んできて差し出しながら、
「昨日の件、まだ解決しないんだ・・・」
といった。
親爺は、水を飲み干しその空のコップを自分でもって台所へいった。
そして、台所を新しくしてから13年間、いつも座っている自分の席の
棚にある大量のファイルの数個をテーブルの上に取り出した。
そこにはお客さんの名前、来店日、その時につくったお料理、飲み物・・・
お客さまのお出ししたメニューや記録だった。
親爺はそれらのファイルを広げみせ静かに一言いった。
「もう13年間になる。 毎回お客様には異なるもの出したいからな〜♬」
とだけいって、居間に戻りテレビの野球中継を見出した。
しばらく考えた・・・。
そうか
そういう事か
水を汲み親爺の前におき、「本当にありがとう!」と伝えた。
私は本当に自分の好きなことをしながらお客様と向い合ってきたか?
私が好きなことはお客様と向い合いサービスを提供する事じゃなかったのか?
さて、いったい、
私の18年間は、お客様とどれだけ向い合ってきたか・・・
どこからか、好きなことをする「ための仕事」が本職のようになり、
好きなことでお客様と喜びを分かち合うという本質を
忘れていたんじゃないだろうか・・・
親爺の膨大な量の手書きファイルを見て改めて目が覚めた。
多くを語らない、上手くもじゃべれない、伝えるのも決してうまくない。
でも、
笑顔になる美味しい料理をお客様に食べていただきたい!
自分の作品となる庭を造りたい!
大好きな絵を書いていたい!
実は、自分のペースで自分らしく生きてそれを現実にかなえているのは、
一番身近にいる親爺だった。
アメリカで、スキー教師していたこと。
そこでスノーボードに出会い、年間150日滑りARAIで一旗揚げた事。
山をおり、スノーボーダーの仲間との新しいムーブメントを起こそうとした事。
「ためにの仕事」をもう一度原点にもどそう!
「自分のためにでなく、他のために!」
解決のヒントは実はこんな身近な所にあった。