青野令・子出藤歩夢・岡田良菜が、スノーボードハーフパイプ(HP)ソチ冬季五輪の追加代表に選出された。
青野令
1990年5月15日生。雪の少ない四国は愛媛県に育ち、小学4年生の時にスノーボードをはじめ、地元の室内ゲレンデ・アクロス重信(現在は閉館)で技を磨いた経歴がある。
2006-2007シーズン、日本人男子初となるワールドカップ、ハーフパイプ種目で総合優勝を果たし、バンクーバー五輪に続き2大会連続で、スノーボードハーフパイプ種目へ出場が決定。
彼のスタイルはフラットスピンの切れの良さ、精密さと早さにある。高回転を目指すライダーは軸をずらし回転数を稼ぐ事が多いが、彼の場合は彼の持つ高さを武器に回転数を増やしつつ、スタイルのあるグラブでエアー中のブレを無くすと共に軸をずらさないので、他の選手に比べて格段にスムースかつ綺麗な技を繰り出す事ができるのが強みだ。
フロントサイド1080メランコリーやキャブ1080等は彼の得意な技で高さもあり、もちろん彼は海外の大会の決勝では殆どの選手が繰り出すダブルコークも持っている。
彼本来の高さのあるフラットスピンとダブルコークを上手く組み合わせる事ができれば、決勝に駒を進め、さらに上位、メダルを獲得する事も可能なはずだ。
青野令記事コンテンツ
SBN FEATURES YONEX青野令インタビュー
SBN FEATURES Burton New Zealand Open HalfPipe Men優勝・青野令 独占インタビュー
子出藤歩夢
1994年4月7日生。北海道を拠点にパイプ、キッカー、フリーライドとあらゆるフィールドをこなすオールラウンダー。ハーフパイプのみならず、トヨタビッグエアでも本戦進出を果たす若手ライダー。2011年ジュニア世界選手権3位入賞し、2013年スペインのシエラネバダで開催されたワールドカップハーフパイプ種目で2位を獲得し、ここ数年でのレベルアップを果たし、初めての五輪出場を獲得。
子出藤歩夢と言えば、ファーストヒットのBSアーリーウープインディーの高さとスタイルが特長と言えるだろう。
スーパーパイプという6m程のウォールを登り切り、通常の向きと反対方向へのローテーションを行なうアーリーウープ、とくにファーストヒットでの早さと高さで行なうのには相当の自信が無ければできない技でもありつつ、BSアーリーウープはFSアーリーウープと違い、ランディングが見えなくなる難しさがあり、この技をファーストヒットに持ってくるライダーは世界でも殆どいない。また青野令と同じくフロントサイド1080,キャブ1080を繋げてくるルーティーンを綺麗にメイクする技量を持ち合わせている。
初出場という気負いを無くし、彼本来のスタイルと技をしっかりとメイクすれば、世界各国のライダーと肩を並べる事ができる、非常に楽しみな若手ライダーと言えるだろう。
初めての五輪の舞台での活躍が楽しみだ。