2009/1/31 雪番長Slope Style スキージャム勝山大会
スキージャム勝山での開催も今年で二年目となる「雪番長SlopeStyle」昨年同様スキーヤーとスノーボーダーのガチンコバトルが繰り広げられた。
今年もAREA51sによる期間限定雪番長パークを設置。雨にもかかわらず、コンディションの良いパークを提供してくれた。
今回の大会はスノーボーダーの上位2名がThe SLOPE TRIALの出場権を獲得できるとあってヒートアップした戦いになることは必至だろう。
□開催日程 2009年1月31日(土)
□場所 スキージャム勝山(福井県)
□天候 小雨、雪ときどき曇
□参加人数 78名(一般男子53名・一般女子14名・ファンクラス11名)
□競技形式 SlopeStyle形式(2WAYジャンプ×2、ストレートボックスorフラットダウンボックス、クオーター)
□ジャッジ
厚地雄三(グラスアイ、マーモット)
清水大樹(エンデバー、ドラゴン)
林伸二郎(グラスアイ、AFD)
□MC:alee
□主催 (株)スタジオジャパホ
□協力 スキージャム勝山, AREA51s
□協賛:BURTON / VOLCOM / QUIKSILVER / ROXY / DAKINE / Snoman / atla / TROLL / npathletics / Visualize Image / ENDEAVOR / NITRO / DRAGON / A-SEVEN / oran’ge / FLUX / VOLKL / hummingbird / SPACE CRAFT / VESTAL / DEFCON / EQ / UG. / blp (YOROI) / 眞空 / natureguide / 686 / Kicker Fucker Chicken / Champion Visions / 360 / SBN STORE
土曜日ということもあってロビーにはたくさんの人があふれていた。受付を待ちきれない参加者もその中にいるであろう、予定時間よりちょっとだけ早めに受付を開始した。スキージャム勝山のパークコース、イリュージョンサイトまでの移動も考えて参加者には早めに行動してもらった。十分な公開練習の時間はとれたであろうか?
今回のアイテムは大・小の2WAYジャンプ→アップ系テーブルトップ大・小の2WAYジャンプ→フラットダウンボックスorストレートボックス→正面クォーターの4ヒットスロープスタイル形式。
今回はTHE SLOPEの出場権がかかっていることもあり、1つ目のジャンプに失敗すると2つ目は届かないという、かなりテクニカルなセッティングとなった。見ごたえのあるジャンプ合戦になるであろうアイテム達、雪や小雨などが時折降る天候ではあったが、スキージャム勝山ディガーチームの努力でパークはベストコンディションに整備されていた。
早速の開会式、今年も軽快なMCで大会を盛り上げてくれるMC aleeのコールで厚地雄三、清水大樹、林伸二郎3名のジャッジが紹介された。雪番長代表より今回のジャッジ方式・大会の説明をして、早速大会のスタートとなった。
予選は一般男子がA・B・Cの3ヒート、一般女子とファンクラスが合同のDヒートに別れて30分間のジャムセッション。
ジャムとあって一本でも多く滑ろうとハイクするもの、体力温存のためにリフト回しを選ぶものとわかれた。
ベスト2ランの合計がポイントになるとあって一本一本が大切なライディングになる。
Aセッションからテンションがあがるライディングが続出、ジャッジも点数をつけるのにさぞかし困ったであろう。
Bセッションも昨年の優勝者やスキージャム勝山現役ディガー、12歳のモンスターライダーなど、多彩な顔ぶれで甲乙つけがたい。Cセッションは雪番長パークイエティSNOWBOMBINGセッションの優勝者や大会常連選手などが出場し見ごたえ満載。お腹いっぱいなジャンプの連続でとりあえず一般男子の予選は終了した。
一般女子予選とファンクラスは同ヒートで行われた。天候は時おり風が強くなったり、雨交じりの雪の中であるのは相変わらず。キッズやガールズには酷な天候であろうか?だが、もくもくとハイクアップするのは男子顔負け。女子といえどスタイリッシュなエアや回転系を決めてくる。ファンクラスでは、これがファンか?といえるようなスキーヤーのバックフリップが登場するなど、会場を沸かせている。キッズもできる限りの技を精一杯に出していた。
【決勝トーナメント】
休憩をはさんで、決勝ノックダウンバトルが開始される。
トーナメントで誰と当たるか。。。これもまた運といえよう。決勝は男子16名(各ヒート4名、total上位4名)女子は8名で行われた。ジャッジ3人の旗上げによって即決する戦い。勝者はスキージャム勝山のディガーチームによりモービルにて搬送される。
早速男子1回戦のバトルの開始。540、720は当たり前、そこに高い完成度とスタイルが要求される。そしてもちろんきちんとランディングしなければ意味がない。時折吹く強風にもめげず、どんな気持ちでスタートポジションに待機しているのだろうか?想像もつかないプレッシャーであろう。
男子1回戦のあとには女子1回戦がスタートし、次々と順位が決定していく。ノックダウンバトルは一本の結果だけが全て、だから見ている方もやっている方もおもしろい。
女子も相当にレベルが高い。鉄板の技で勝ち抜くもの、バックフリップをだしてくるもの、スキーとスノーボードの差は感じられない。
男子2回戦はほとんどがスキーヤー対スノーボーダーのバトル。中でも12歳の角野友基とスキーヤーの遠藤夏樹のバトルはアツかった。12歳とは思えないスムーズでスタイリッシュなBS720にF540のコンボに対しスキーヤー、というか大人の意地とも思えるスウィッチ540からのロデオ720の高さたるや圧巻であった。ジャッジも困ったであろう対決はスキーヤー遠藤夏樹の勝利であった。
結果が出てからの両者の固い握手は、見ているこちらも感動した。
女子セミファイナルもスキー対スノーボードのバトルとなる。昨年優勝の古川亜希子のノーミスな滑りに対しスキーヤー林由紀子の果敢に攻めた540は惜しくも着地失敗。確か彼女は怪我していると言っていたハズだがそこまで攻める根性に拍手を贈りたい。女子のファイナルは古川亜希子と岡田沙織のスノーボード対決になった。
男子セミファイナルはコレで勝てばThe SLOPE TRIALの出場権がもらえるとあって、ヒートアップしないわけがない。
石見良寛と青木敬司の戦いは720のテールグラブにシャッフル540のスタイリッシュな石見に対し、青木の果敢に攻めたCAB900は着地失敗。決勝には石見がコマを進めた。
スノーボーダー平井孝典とスキーヤー遠藤夏樹のバトルはビタ着対決。シャッフルCAB540とビッグB360でミスのない平井に対し、遠藤はスウィッチ540に一番ビックなロデオ720で打ち向かう。対戦した平井から溜息がこぼれるほどの完成度にジャッジの軍配も遠藤にあがった。
女子ファイナルは、先行古川亜希子は鉄板技ともいえるBS360インディを6回ミスなく着地、テーブルトップでは確実に180を決め、スムーズなボックスとクォーターでフィニッシュ。後攻の岡田沙織は、最後の大技BS540をチャレンジするも着地失敗。。。
男子ファイナルは雪番長SlopeStyleの歴史に残る名勝負となった。石見の720テールグラブとシャッフル540に対し遠藤のスウィッチ540にかなり助走をつけたビッグロデオ720。スノーボーダー・スキーヤーそれぞれの良さを極限まで出したバトルではなかっただろうか。
閉会式は、天候の悪化によりリフトクローズ時間が早まり急ピッチでおこなわれた。
まずはファンクラスの発表、結果は以下のとおりとなった。
【ファンクラスリザルト】
1st 山本貴紀 25歳
2nd 久保田空也 11歳
3rd 大籏良 23歳
4th 今井心求(ログ) 11歳
5th 今井優求(リグ) 8歳
つづいては女子の発表。
勝者の決定はジャッジ厚地の両側に立ち、手を上がったほうが勝者となる。
その勝者は・・・
古川亜希子!二年連続の優勝となった。
優勝者古川亜希子には賞金10,000円が進呈された。
【一般女子リザルト】
1st 古川亜希子
2nd 岡田沙織
3rd 林由季子(SKI)
3rd 今村舞(SKI)
最後に男子の発表。The SLOPE TRIALの出場権はスノーボーダー上位2名が獲得できる予定だったが、この3名なら雪番長代表として下克上できるという確信から急遽THE SLOPE実行委員会に掛け合い、3名が出場できることとなった。
平井孝典、青木敬司、石見良寛の3名は雪番長代表として、The SLOPE TRIALへの出場が決定した。
さて、スキーヤーとスノーボーダーの究極バトルの結果は・・・
スキーヤー遠藤夏樹!!
パーフェクトスタイリッシュな石見をも打ち破ってしまうあの高さ、剛が柔を制した戦いであった。
優勝者遠藤夏樹には賞金30,000円が進呈された。
【一般男子リザルト】
1st 遠藤夏樹(SKI)
2nd 石見良寛 The SLOPE TRIAL出場権獲得
3rd 平井孝典 The SLOPE TRIAL出場権獲得
3rd 青木敬司 The SLOPE TRIAL出場権獲得
→トーナメント表はこちら
2年目となる雪番長SlpeStyleスキージャム勝山も無事終了し、最後に参加者全員に参加賞が手渡された。
最後の最後に抽選会をおこなう予定だったが、リフト終了まであと数分しかなく、急遽賞品バラマキ大会へ。。。
すべて受け取るとみんなダッシュでリフトに向かって帰っていった。
今回の大会は一日中晴れるということはなかったが、それほどの悪天候でもなく最後まで無事もちこたえた。
西日本特有のスキーヤー対スノーボーダーのバトルはきっとココでしか見られないかもしれない。あのビッグジャンプはいまでも目に焼きついている。
来年もまた沢山のスキーヤー、スノーボーダーに参加してもらいたい。