芳賀秀郷 インタビュー

EarthColorShooting 芳賀秀郷インタビュー

インタビュー以前に何回か彼の写真を見る機会があった。構図やライディングの表現はもちろん素晴しいものが多かったが、気になったのは透き通る様な透明感。空気感とでも言うのだろうか。見る度に綺麗なイメージが頭に残っていた。そして実際に出会ってみると人の良さそうな、しかし何を目指し、何を行なうのか、という事がしっかりと理解しながら行動している人だと感じた。
また震災により大きな影響を受けた東北道沿いのゲレンデや地域の活性化に微力ながら貢献したい、そして大会を通じて生まれる新しい出会い、選手同士の意見交換の場、またこの機会に訪れたゲレンデや宿などで過ごす時間がスノーボードや地域の活性化につながるのではないかと考えながら様々な場で行動し、表現し続ける彼の内面を知りたいと感じていた。
今回はEarthColorShootingを運営し、カメラマンである芳賀秀郷(はが しゅうごう)のインタビューをお送りします。


1)スノーボードの啓蒙活動を行う芳賀さんの想いとはなんでしょうか?

自分のライフスタイルにおいてスノーボードは切っても切れない関係です。時に息抜きであり、実はスノーボードがあるから日々の生活のバランスが保たれているようにも感じます。
そのようなスノーボードの楽しさを少しでも多くの人に伝えたいという思いから、写真や大会のオーガナイズという表現方法で活動を続けています。啓蒙活動とかそんな立派なものじゃなくて、もっと盛り上がったら楽しいなっていう感じですね。それはスノーボード人口の増加はもちろんだけど、トップシーンをもっと盛り上げたい、スノーボードをしない人に魅力を知る”きっかけ”を作りたいという思いからです。

いろいろな考え方があると思うけど、アクションスポーツも他のスポーツのように位置づけられても良いかなとも思います。多くの人の目に留まってトップライダーが自分の滑りだったり、想いを表現する舞台がもっとあっても良いかなと。
そして、その滑りに憧れてスノーボードをやりたいと思う次世代のライダーがどんどん出てきたりしたら最高ですよね。そんな環境を少しでも作っていけたらと考えています。

Fig1
Takayuki Hirano


2)フォトグラファーとしての活動でのモットーとは何でしょうか?

撮影ではいつもその場所にある光や色、時間軸や空気感を大切にしています。
EarthColorShootingの由来もそんな思いからです。
被写体と共有した時間の中で生まれる自然体を写真に収める。撮る側と撮られる側の想いがリンクした瞬間、そのものの内面に存在する世界観を独自の視点で表現できたらと思っています。

今までメーカー広告や雑誌、CDジャケットなどで写真を使って頂きました。
撮影という時間を共有した仲間の表現型を少しでも多くの人に伝え、またそれぞれのカルチャーの魅力を知ってもらう”きっかけ”になればと考えています。

Fig2
Daisuke Hosono

3) EarthColorShootingを運営していますが、どのような活動を行っていますか?

SURF、SNOW、SKATEなど3Sをはじめとするアクションスポーツをメインにアーティスト撮影などを行っています。
単にライダーの瞬間を切り抜くだけでなく、そのライダーの環境やカルチャー、地域に根付いた活動までもフィーチャーするのがコンセプトです。

Fig3
Yuji Usui

Fig5
Maiko Tani

Fig4
「檜枝岐歌舞伎」 Takayuki Hirano

また今シーズンよりテクニカルの大会をオーガナイズしています。
3連戦すべてにおいてオフィシャルカメラマンとして同行し撮影を行うと同時に、ツアーポスターやフライヤー、大会中にコース脇に立てるバナーなどもデザインしています。
今後もフォトグラファーだからこそ見えてくる視点からライダーやアーティストをフィーチャーしていけたらと考えています。


4)今期から3連戦のテクニカルの大会をなぜオーガナイズしたのか?その理由と目標は何でしょうか?

もともと各々のゲレンデで行われていたカービング種目を競うテクニカル大会を今シーズンから3連戦にすることを企画しました。東北で活動しているライダー達と話し合い、震災により大きな影響を受けた東北道沿いのゲレンデや地域の活性化に微力ながら貢献できたらとの想いもありました。何より個々に行われていた大会を連戦にすることでゲレンデ間の選手のつながりも増え、またこの大会を通じて生まれる新しい出会いがあれば楽しいかなと思いました。
大会というより、選手同士の意見交換の場、またこの機会に訪れたゲレンデや宿などで過ごす時間がスノーボードや地域の活性化につながるのではないかと考えています。
今後も大会に出場経験の浅い選手から本格的に活動している選手まで幅広い層の方々に楽しんでもらえるような大会にしていけたらと考えています。

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5)仕事としての歯科医師という立場でスノーボーダーをサポートしているとお聞きしましたが、その内容とは?

現在のアクションスポーツにおいて怪我の予防や身体のメンテナンスなどに選手個々が割いている時間はまだまだ少ないのが現状です。他の競技では良く目にするマウスガードも、大会中のスノーボーダーの口元で見かける機会はとても少ないように感じます。限られたシーズンの中でより充実した時間を過ごす為、歯科医師という立場からデンタルチェック(健診)やマウスガードの作成、専門的情報の提供などを行っています。ライフスタイルの中にスノーボードを取り入れ、フィールドで多くの時間を過ごすことでスノーボーダーそれぞれの滑走スタイルや競技を理解できるからこそ、より良いマウスガードをカスタムメイドで作成できるものと考えています。今後もフォトグラファーとして、またスポーツ歯科という立場からアスリートを多角的にサポートしていけたらと考えています。

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Takayuki Hirano

6)最後に一言

最後まで読んで頂きありがとうございます!

スノーボードとの関わり方は人それぞれ色んな形があると思います。
自分を育ててもらった環境に感謝しつつ、今後もフォトグラファーという目線から、人物やカルチャーをピックアップし発信していけたらと思います。

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The place where it all started.

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プロフィール

Fig8

芳賀秀郷(はが しゅうごう)

1983年12月31日生まれ。30歳。東京都出身。
21歳でスノーボードをはじめ、その後インストラクターとして活動。
その傍らカメラマンとしての活動をスタートし、2009年EarthColorShooting設立。

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EarthColorShooting

Photographer
EarthColorShooting代表
TTT(東北道テクニカルツアー)Director

活動サポート:Patagoniaプロセールス、onetothree Design

Interview and Edit by
Credit_Kazu