今回は私のメインスポンサー、YONEXについてお話いたします。
私がHEAVEN STOREライダーになった新米の頃、同時にYONEX株式会社でも新卒採用でテニス部門を希望しながらも、気の毒にやったこともないスノーボード事業部に行かされてしまったSさんという青年がいました。
どうやら彼の営業管轄エリアに我がHEAVEN STOREも入っていたらしく、中本オーナーにYONEXのT部長より「Sをショップの目線からも鍛えてやってくれ」と一報があったとか無いとか。
そこで、HEAVEN STORE推薦で俺にYONEXがサポートして欲しいという提示をしたところSさんは
「中本さんが薦める人なら信頼します。OKです。」
と即答。
20代後半で会った事も無い得体の知れない人でしかも名前は「チョコバニラボール」。
よく即答したなあ。
中本さんのYONEXとで誠実な付き合い方があってこその結果だったのでしょう。
そしてありがたいことに私はすんなりとスポンサーYONEXが決定しました。
でもスポンサーについてもらう事が目標ではないので、正直
「お堅い雰囲気の大組織」
であるYONEXで俺はてっぺんまで行けるのだろうか?
とても不安でした。
YONEXサポートと言っても最初はショップライダーと言う呼び名で、形式的にはメーカーから余分にお店に対してライダー使用分の用具を下ろし、お店からの支給という、YONEXの会社と直接の選手契約をしていない状態です。
ちなみに聞くと殆どのYONEXライダーと言われている人は実はそうらしいのです。
では、誰がYONEX本社と直接契約できている人なのでしょう?
それも聞くと答えは「カタログに名前が載っている人」と言うこと。
当時は15〜6人でした。
50人くらいライダーがいる中でほんの一握りのライダーがなれるらしいのです。
俺みたいにスロープスタイル系でビデオスターを目指すライダーに至っては1〜2人。
あとはハーフパイプ、アルペン、クロスのバリバリの競技者。
この現状は更に不安でした。
しかし中本オーナーは
「YONEXに今までにないモデルのライダーになれ」
と言われ奮起することに。
そこから先に出たSさんとも顔を合わせ、二人三脚の気持ちで頑張りました。
向こうはどう思ってるかわからないけど。
でもSさんは本当に努力家でした。
頑張ってスノーボードを勉強し、滑るようにしてました。
よく
「スノーボードの事を知らない人にスノーボードの商品を売って欲しくない」
と言う人がいます。
確かに俺もそう思う節はありました。
でもSさんを見て俺はそんなことは凄い小さいこだわりだなあ、と自分が恥ずかしくなりました。
まだ知名度も薄く、何者だか分からない俺に色んな取引先での販売応援や試乗会の仕事を与えてくれて一緒に連れて行ってもらい俺をお客さんに知ってもらう事への協力をしてくれて、商品知識や会社の知識も教えてもらいました。
社内でも一押しにしてくれて、いちショップライダーから少しづつ社内のみんなに認知してもらうようにもなってきました。
そして俺は逆に色々な意見を挙げさせてもらい、いちいち検討してもらい続けました。
その中でもやはり主なのはYONEXウェアの提案。
タイミング的に会社もYONEXウェアに力を入れ始め、俺も着たいデザインのウェア案を出しました。
中本さんやSさんからもそれを作るのに必要な内容の企画書を作ることをアドバイスしてくれ、実現しました。
そしてサンプルを作ってもらうことになり、更には俺のエクストレイルジャムの初出場、TOYOTA BIG AIR本戦出場などが一気に重なり、雑誌にも沢山露出できるようになりました。
そこが始まり。昨今は色んな人に「YONEXのウェア増えたよね〜!!」と言ってもらえるようになり、ありがたい話です。
そしてFCというメジャーDVDレーベルでの出演、知名度向上、実績、商品販売への姿勢を理解してもらい、YONEXの中で目指していた一握りのライダーという場所にたどり着けました。
この結果、いわゆる「選手」ばかりであったYONEXライダーの中でかなり異色のライダーの名前がカタログに載ることになってしまったのです。
現在はそこで満足する事無く、よりYONEXの看板としてスノーボードでのYONEXの地位向上への一つの要因的存在になれるように会社とよく話し合い、努力しております。
ただいくらYONEXライダーとしての立っているポジションが変わろうとも今も全国津々浦々、色んなお店に行き、販売応援やショップイベントゲストとしてもバリバリ参加しています。
そこはYONEXライダーとしてではなく、俺のスノーボーダーとしての芯だからずっと続けたいことです。
最初はそれをHEAVEN STOREだけでやっていましたが、Sさんのお陰で関東の色んなお店に活動範囲を広げ、そしてYONEXのお陰でその活動規模が全国に広がった。やっていることは最初から変わっちゃいないのです。
本日のまとめ
年や活動内容ではなく、やっていることやその中で出てきた結果に対してちゃんと評価してくれているこの会社が大好きですし、とても感謝しています。
だからきちんとその感謝を俺の役目で会社に返し、それがスノーボードを愛してくれている人達の楽しみとなって還元されてくれれば最高ですね!!
みんなハッピーですね!!