ううん。

今年は19歳対象に、スノーボードするのがタダになるキャンペーンやってるんですよね。
詳しくは調べて下さい。

なぜ「調べて下さい」かと言うと、俺の中では賛否あります。

商売人が「タダ」やっちゃっていいのか?

と、思っちゃうのです。
多分やる側はそんな事は絶対話し合っている上で決めた事でしょう。

俺はほんの少しで良いからその世代に
「お金を出す事」
をさせた方が良いと思っちゃいます。

その世代から徐々に大人になる自分を意識し出します。

小中学という義務教育、ほとんど義務教育な高校時代までは多くの人達は親の庇護の元で生きています。
実際は学生世代は大体両親の恩恵を受けている人ばかりでしょうが、でも高校卒業の世代から周りに少しづつ社会に出ている身近な友人が存在し始めます。

そして大学生でも21歳辺りから就活というリアルな社会に出る活動を始め出し、その頃にはその世代もほとんどの人は社会に出て生きる大人になる自分を意識し始めます。

社会に出て生きる事の大前提で、どの国にも決まりがあって、
「生きるには金がいる。金を手にするには働く。」
という根源に辿り着くはずです。

たまにそれを超越するくらいの金持ちもいますが、そんな特権階級は例外。

俺は毎年何十人、またそれ以上もの成人前後の世代の若者を見てきてます。
20歳前後という年齢はまだ「親はいる」という依存から抜けれなく、自分という存在、能力がどの程度のものかを自覚も出来ず、自分が要求する事への対価として自分がどこまでのことをすべきなのかが理解できていない人が数多くいます。

それは当然です。今までの人生の経験では経験していない事だから。

もちろん早くに自立している若者、またそうならなければいけなかった若者もいるでしょう。

当然産業の発展は、自分の生活と自分が生きる自国の発展につながります。
俺は人と国の発展の為には全員が成長する事が必要だと思います。
つまり何が言いたいかと言うと、

「大人は子供を成長させる義務がある。」

子供は大人たちを将来的に支えてくれる存在だから。

だからまずは社会というものを大人が教える上で
「欲しいもの、やりたい事には全て対価がかかり、今の君たちはそれを自分の手で生み出さなければならない時になったんですよ」
と言う事を知ってもらわないと。

だから「タダ」はどうなのかな?と思い。
500円でも、1000円でも、払うという「行為」だけはあった方が良いんじゃないのかな?

うん。そんな事は絶対分かってる上でのこのキャンペーンだと思いたい。
俺の浅はかな考えの遥か上をいっている結論であって欲しい。

直近でも20歳、21歳のプロライダーを目指している、もしくは名称はプロとしてライダー活動をしている若者の相談をそれぞれ4人ほど受けました。

彼ら、彼女らは古くからプロを目指し、それに向かって努力していた。名前もついてきた。活動環境も付いてきた。
でも、どうすればお金がもらえるのかが分からない。
自分が自立するほどの活動資金を自分の滑りで生み出せない。

そんな現状のまま、青春時代をごく普通に過ごしてきた同年代の友達がいきなり社会人になる為に動き出した。
きっと彼らは就職が決まり、社会に出たら毎月お金を稼ぎ、社会人として自立していくのだろう。

しかしそんな友人達が普通に過ごしたはずの青春時代を、自分の夢の為に時間を費やしてきた自分にはいつまでたってもその兆しが見えてこない。

焦る。

そんな若者、わんさかいると思います。
そうしてケツに火が付き、死にものぐるいで頑張る。
その頑張っている事が実は社会人が毎日やっているごく普通の事だと気付く。

そうして若者は大人になる。

だからその世代に「タダ」で物事を与えてしまうのはその世代の成長につながらない行為なのではないかと思ってしまうのです。

しかし、始まってしまった事だし、実際この動きがどうなるのかはとても興味があります。
自分の心配が過ぎたもので、実際にスノーボードが若者に根付くかもしれない。
やらないで心配してる俺より、自分に痛みを伴い実践している人達の方がずっと凄い事だ。

確か、この計画は将来的には19歳だけではなく、似通った世代に波及して行く計画だった気がする。
ちゃんとただ「タダ」にするだけではなく、その先社会人になってもスノーボードを続けるようなフォローがきちんと考えられている計画であれば素晴らしいと思います。

ちなみにこれは日本の、日本スノーボードシーンで始まっている事です。
俺が書いた事も、自分の生活の中で出会った事を元に書きました。