Jeremy Jones camera-alt Andrew Millerジョン・セバーソンが1959年に記したこの言葉からサーフィンの世界は大きく変化した。「ビーチをウロウロしてるユニコーンを見つけることなんて、海岸線でいい波を見つけるよりも簡単かもしれない。しかしそれが山の中となると、話は別だ」想像力とちょっとした寄り道、もしくは夜明け前の出発など、野生におけるあらゆる体験は山の冒険者達を魅了し続ける。スキー場がすぐにギタギタになる?そうじゃなければバックカントリーだって激混みだって?もしそんなことに執着しているのなら、キミは過去に囚われすぎているか、もしくはタダのめんどくさがり屋かだ。画期的な製品を作るための旅は、山での孤独を求める旅とどこか似ている。自分の足跡を背にして、最新のギアを信頼し、自分の感性と交えながら、注意深く扱う。未開の地に踏み入れ、目標を達成する時、失敗する確率は成功するそれよりも何倍も高いのだ。そして頂上を目指す最終アタックのように、製品のアイデアはその途中で失われることもある。山での敗退も、新製品のリリースを遅らせることも、どちらも決して楽しいことではない。しかし失敗から学んだ知識は、成功した時よりも大きいものだ。失敗を繰り返すほど、頂上に登った時の感動や新製品が世に出たときの嬉しさは大きくなる。この世界は今以上の数の製品を必要としてはいない。より良い製品を必要としているのだ。それが私たちがゲームの流れを変える製品を作るとき、常に念頭においている言葉だ。現代のギアの多くは使い捨てで、地球環境にインパクトを与え続けている。私たちはデザインフィロソフィーを3本の軸「パフォーマンス、耐久性、サスティナビリティ」をベースに考え、その全てのバランスを取った製品を作り、この世の中を変えようとしている。多くの場合、その3本の軸のうち2本のみを達成している。例えばハイパフォーマンストップシート素材はカーボンフットプリントが多く、超軽量の生地は毎日の使用に耐えられるとは思えない。しかしその常識を変える挑戦こそが、私たちのテストと改良を繰り返すプロセスの基礎となっているのだ。失敗を決して恐れてはいない。製品開発において、楽な近道など存在しないのだから。新製品のコンセプトは世界中のスキントラックやチェアリフトで生まれる。しかしその新製品は、私たちのブランドを定義する厳格な品質とサステナビリティの基準をクリアして初めて生まれるのだ。このカタログにある全てのアウターウェア、スプリットボード、スノーボード、そしてバインディングは私たちのチャレンジの成果である。言わばハードワーク、チームワーク、そしてデザインプロセスを信じ続けた私たちの夢のラインなのだ。狙った山の頂点に立った喜びを、このカタログをご覧になっている皆様と共有したい。そしてこのギア達があなたをどこへ連れて行くのか本当に楽しみだ。ここから何処へ行くのか、そしてそんな遠くの頂上やドリームラインを目指すのか、全てはあなた次第だ。In this crowded world, the surfer can still seek and find the perfect day, the perfect wave, and be alone with the surf and his thoughts.この混沌とした世界で、サーファー達は自分だけの完璧な1日を完璧な波と共に、独り、物思いにふけることができるのだ。– John Severson, Surfer Magazine, 1959
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